ストレッチの効果って?

ストレッチの効果って?

私は、十数年間リハビリの専門職として働いています。ストレッチは正直、自分ではあまりやらない方でしたが、リハビリ養成校のカリキュラムの中に「運動学」というものがあり、ストレッチについて専門的に学び重要性を感じました。

ところで、皆さんはこれらの言葉から何を連想しますか?

運動→キツい!
筋トレ→苦しい!
ストレッチ→〇〇〇〇〇~

これはあくまでも私の見解ですが、〇に入る言葉は恐らく「気持ちいい」ではないでしょうか?そうです、ストレッチは気持ちがいいのです。

患者さんを指導する手前、自らもストレッチで柔らかいカラダを目指す!

病院では、骨折やケガ、麻痺などで硬くなった筋肉をリハビリで伸ばすことが治療のひとつとして位置づけられています。

私は、小学生の頃からカラダが硬く体力測定の前屈は「マイナス」がついていました。リハビリの仕事をするようになって、「カラダがガチガチだと患者さんに助言するのに説得力がないなぁ」と思い始め、自らもストレッチを行うようになりました。

筋肉や正しい姿勢で行うことは、ストレッチの効果に大きく作用するので、意識しながら週に3回継続しました。

酢を飲まなくても、カラダって柔らかくなるのですよ!

よく「お酢を飲むとカラダが柔らかくなるよ」と言う話を聞きますが、整形外科の先生に聞くと、あまり関係なさそうです。

私はストレッチを始めて3週間位から、徐々に自分のカラダが柔らかく変化しているのに気がつきました。そのメカニズムを簡単に説明しますと、ストレッチによって血液循環が改善し、痛みの物質も分泌も減ることで筋肉が緩み柔らか~くなります。

「痛みや、筋肉のこわばりが軽くなる」といった「快=心地よさ」の経験は良いフィードバックとなり、継続するためのモチベーションになると思います。

ストレッチに「腹式呼吸法」を取り入れて、より高い効果を実感していただきたい

快適にストレッチを行うためのポイントは、「じっくり」と時間をかけることです。ラジオ体操のような反動を利用して筋肉を伸ばすストレッチは、運動前など活動のスイッチを入れたい時に行うと良いでしょう。

逆に、緊張して疲れたカラダをリラックスさせたい時は、30秒ほどかけてゆっくりとストレッチすると効果的です。そこで大切なのは「腹式呼吸」です。息を大きく吸って、吐き出すと同時に筋肉を伸ばす事を意識すると、自律神経の「副交感神経(リラックスの時に働く)」が優位となるので筋肉が緩みやすくなります。

正しいストレッチの方法を身につけましょう

ストレッチの際に、息を止めたり歯を食いしばっている方を多く見かけます。また、伸ばした時の痛みに耐えている体育会系の中年男性もいます。これらは、残念ながら逆に筋肉を傷めたり、硬くしてしまいます。ストレッチで得られる「気持ちよさ」を味わわないのはもったいないですよ(笑)。

静止時間の長さや、姿勢、呼吸法などのポイントを押さえておくことで、今までのストレッチがさらに効果的に、かつ気持ちよ~くなると思います。

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