多彩な表現が気楽に出来る―詩作の魅力
私が詩作を始めたのは、10歳くらいの頃でした。 その頃、担任の先生がクラス全員と交換ノートをしていました。その日の家庭学習や気になることをノートに書き、先生が目を通して一言添えてくれるというものでした。
実のところ、他に書くこともなかったから詩を書いたというのが始まりです。
今にして思うと、40人もいた生徒全員のノートに毎日目を通していた先生は大変だったと思いますが、そのお陰で一生ものの趣味と出会えたのですから感謝しています。
ただ、その頃から言葉のリズムにはこだわっていました。韻を踏んだ作品が多かったと思います。 いい作品を作ろうという欲も特になく、単純に言葉のリズムを整えたほうが楽しいだけでした。 この楽しいという気持ちが詩を書くにあたって一番大切な事ではないかと思います。
どんどんと広がる世界
詩を書いていて得たことの1つは人間関係でした。
地元の文芸グループが主催した公募展に私の作品が入賞しました。 主催者の方が連絡をくださり、そこから交流が始まりました。自分の父親よりも年長の方でしたが、文芸の先輩のような感覚で親しめました。 詩歌はこのように年齢や性別といったものに関係なく、人をつなぐ力があるのもまた1つの魅力かと思います。
その方が主催する短歌の会にもお誘いいただきました。初めは五・七・五・七・七の中に言葉を納められるか不安でしたが、やってみると言葉数が決まっている分まとめやすいと知りました。
さらに短歌を通して新しい人間関係もできました。 中には終戦の玉音放送時に中学生だった―などという年齢の方もいらっしゃって、貴重なお話を生で聞くことが出来たのは収穫だったと思います。
詩作の魅力は技術の多様さ
詩作の魅力は何かと聞かれたら、多用な表現が出来ると答えたいと思います。
多くの人は忘れてしまったかもしれませんが、学校で暗喩(メタファ)というものを習わなかったでしょうか。 これは、自分の気持ちを物や行動に託して暗に表現するという技術です。
例えばステキな気持ちをバラのような~と表現すると直接的ですが、そこを『私はバラの花を見た』と表現すると読んだ人の多くはキレイでいい匂いのする花を見た時の気持ちを思い出し、そこからステキな気持ちを感じ取ってくれるかと思います。
また、口語体・文語体という表現の使い分けも慣れると楽しいものです。口語体は私たちが普段使っている言葉で、とても親しみやすいものです。
文語体は語尾が『~て』『~たり』と親しみにくいものですが、その分格調が高くなります。 表現したい内容に合わせてこの表現を使い分けるのも、詩作の楽しみのひとつだと思います。
上手くいくと副収入になるかも??
実は、詩のコンクールというのは意外と多いものです。中には賞金の出るものも。 実のところ、お金目当てで詩を書いても上手くはならないかと思います。 が、続けて行けば必ず上達しますし、それが副収入につながる可能性はゼロではありません。
また、詩を書いているうちに語彙が増えてゆきますしその使い方も上達します。 現代はウェブライターやウェブショップのコピーライターの需要が増えているので、そういった仕事をしようとしたときに大変有利になるかと思います。
言葉の世界を楽しみましょう
長年詩作に親しんだ身としては、まずは『芳醇な言葉の世界に遊ぶ』ことの楽しさをたっぷりを味わって欲しいです。
詩は、誰かに習うというものではないかと思います。多くの大詩人たちは、ほぼ独学で研鑽を積んできました。 (現代詩で有名な谷川俊太郎氏などは、大学受験が嫌だから詩人になったと言い切るほどです)
まずは、好きであること。多くの作品に触れる事。そして何よりも詩意外の様々なものにも触れる事が大切かと思います。 そういう意味ではお金のかからない手軽な趣味です。
とはいえ、余り難しいことは考えずに『その日にあった印象的な事』を言葉にしてみるのがが第一歩。
作品がたまったら、作品集を作ってみるのも楽しいですよ。
詩の体験談
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