詩
詩と言われるとなんだか小難しいとか、ちょっと恥ずかしいという印象を持っていませんか?
詩とは「言葉で作る芸術」のことをさします。ルールがあるものもありますが、詩は言葉を使った芸術作品のことです。
簡単にいうと、季節やその時々の気持ちを題材に言葉にすることで感情(心)を動かす、つまり感動させるものを『詩』と呼ぶと思ってみてください。
ダジャレなどのような言葉遊びではなく、この感動を伴う言葉が『詩』の強い魅力です。
詩は難しい?
詩の種類
詩は案外、身近にあるもの。例えば日本の代表的な詩といえば、俳句が有名です。これは季語(その季節を表す言葉)を入れて、五・七・五でまとめるという形式です。
ほかには、
- 定型詩(文字数などが決まっているもの。俳句はこれですね。)
- 自由詩(感じたことを自由に表した詩)
- 散文詩(ちょっと難しいのでいろいろある詩)
- 叙情詩(感情や情緒を表した詩)
- 叙事詩(神話や英雄を題材にした詩)
などがあります。詩吟といって節をつけて唄うものもあるので、現代ではどこでも詩が聴こえてきているといえます。
詩は楽しめるもの?
雨の種類
春になって桜が咲いた頃に降る雨を、花散らしの雨と言います。
雨が降って花が散ってしまう、というそのままの意味なのですが風情を加えることでネガティブなこともポジティブに美しく感じることができます。
涼み方の種類
とても暑い日に、橋の上で川を渡る涼しい風にあたって一休み。それを橋涼みと言います。ほかにも水辺で涼む、川涼みや木陰で涼む下涼みなど、言葉そのものが持つ美しさを知るだけでも十分楽しめるのが詩。
詩は長ければ難しくなる、というわけでもなく、短かければわかりやすい、というものではありません。専門的なことはとりあえず置いておいて、まず、自分の気持ちにストンと入ってきた言葉を"詩"と呼べば良いのではないかと思います。
詩を味わおう!
詩は、感情(心)を動かすものです。その動きと余韻を楽しみあじわうことができます。
詩はどうして生まれるの?
美辞麗句を列ねるだけで中身の無い詩もたくさん生まれたようですが、ラブレター(愛を伝える手紙)や英雄を讃え、後生までその素晴らしさを伝えるため、といって良いと思います。
古くから伝わるものや現在まで、たくさんの詩集が次々と出版されていますから、日々、心を動かすものに出会いながら、それを言葉にせずにはいられないほど大きな感動が、溢れているのでしょう。
もちろん、詩を作ろうとして生み出す人もいれば、自然と生み出す人もいるでしょう。そういう意味で詩は 生きている から生まれると言えると思います。
詩はどこにでもある
詩を自分の感性に合った、感情(心)を動かすもの、つまり感動させるものとするならば、それはあちこちにあります。
SNSで人気のタグを見るだけでも
- 本の中
- 好きな人の影を踏んだ時
- 月
- 透明な歌声 *大切な人との時間の合間 *泣き疲れて明けた朝の光 *その年初めて聞いた鳥の声
こんなふうに、たくさんの詩の片鱗がチラチラしています。
その"瞬間"に気づいて、胸に響く光景がありませんか?詩は言葉の芸術とはいえ、巧く言えば良いわけでもありません。見た、聞いた等その行動を言葉にするだけでも、それは"詩"なのです。
詩は誰にでも作れる?
感動や感情を言葉にし、たくさんの人々を感動させるということは、残念ながら誰にでもできることではありません。 世界には、そうできる人もいるし、さらにその詩に曲をつけることさえできる人もいますが、ほとんどの人はそういった意味での『詩』を作ることは困難と言わざるを得ません。
しかし、先にすこし触れたように、詩はあちこちにあるものです。
愛する人が笑った、泣いた、美しい景色を見た、なんでもないようなことでも、言葉にして自分に、誰かに感動を起こすのであれば、詩は誰にでも作れるものといえます。自由に思いや光景を言葉にすれば、その思いや光景に彩りを添えることができます。
詩を受け入れよう!
詩は難しい、詩には興味が無い、という人もたくさんいると思います。様々な瞬間に歌を口ずさむように、詩はありふれたものです。嬉しい時、悲しい時、胸踊る時、辛い時、思い浮かんだ景色を言葉にすればそれは"詩"なのです。
大切な人の声、好きな歌が胸中に流れるように、口に出さなくても、胸の中で呟くことはできます。忙しさに無感動になりがちな一日を彩り、ほんの少しだけ豊かにするためにも、大切な一言を胸内で呟き"詩"を作り、味わうことをお勧めしたいと思います。
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