油絵
油絵と聞くと、どんな絵画を思い浮かべるでしょうか?
水彩画は小学校の時から、誰でも描いたことのある馴染みのある絵画ですが、油絵(油彩画)を描いたことがあるよ!という人は、きっと限られてくると思います。
美術館で観るヨーロッパ絵画は、ほとんどが油絵で、見るからに描くのは難しそう・・・と思ってしまうかもしれないですよね。
実際に描いてみないと、油絵の面白さや魅力は伝わりにくいと思います。 一度経験してみて、水彩画とは違った新たな発見をしてみませんか?
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油絵って、どんな絵画なの?
油絵の描き方
油絵は、油絵具をテレピン油(専用の溶き油)で溶いて、筆やペインティングナイフを使ってキャンバスに描く、いたってシンプルな絵画です。
水彩画は絵の具を水で溶いて、薄く描いていきますが、油絵は重ね塗りしたり、直接絵の具をペインティングナイフに付け、ザッザッとキャンバスに擦り付けて描く方法もあり、とてもユニークです。
どんな画家や作品があるの?
有名な作品には、レオナルドダヴィンチの「モナリザ」や、ゴッホの「ひまわり」、モネの「睡蓮」、ピカソの「ゲルニカ」などがあります。
日本にも、東山魁夷さんの風景画や、平山郁夫さんのシルクロードなどが有名ですね。
油絵の魅力
様々な技法がある
描き方も人それぞれで、テレピン油をたっぷり使って、まるで水彩画のように鮮明で柔らかい線を活かして描くこともできます。 また、油はあまり使用しないで何層にも塗り重ねていき、質感を出して力強く描く方法もあります。
ペインティングナイフを使って、一度塗ったところを削り取ったり、逆に上から塗り重ねたりと自由自在に描くことが出来るのは、油絵だけかもしれませんね。
このように様々な技法があることで、自由自在に描き、表現することができるのです。
時間をかけて描き上げる絵画
まだ乾かないうちから、ペタペタと他の色を重ね塗りすることができます。
また、油絵は乾くと固まるという性質から、何層にも塗重ねることで力強さや深遠さを表現できます。 立体的に塗り重ねられた絵の具そのものが陰影を生むことも、独特な世界観を表現してくれますね。
このように時間をかけてじっくりと描き上げることができるのも魅力のひとつです。
自宅に飾って、絵画鑑賞
時間をかけて描かれた油絵は深みが増して、作者の気持ちがそのまま作品に移入されていきます。 その作品を眺めていると趣があって、とても良い印象を受けます。
ご自分の作品を玄関先や居間に飾って、絵画鑑賞するのも良いですね!
油絵のはじめ方
カルチャースクールや絵画教室など
大勢で描いているカルチャースクールや、個人でやっている絵画教室などに通うことが、早く上達できる早道です。
油絵はなかなか独学で学ぶことは難しいと思います。独学で始められても、「こんな感じでいいのかな?」とか、「ペインティングナイフはどんな時に使うの?」などわからないことがあります。そうなると先に進むことが困難になり、楽しんで描くことができなくなります。
まずは、人の作業手順を見て覚えたり、先生から指導を受けたりするのが、良い方法だと思います。
必要なものは?
- 油絵具(セット+単色)
- 筆(大・中・小)
- ペインティングナイフ
- パレット(ペーパーパレットは一枚ずつ使用でき便利)
- 画溶液(テレピンやペインティングオイル)
- 油壷
- 筆洗器
- 筆洗液
- キャンバス
- イーゼルなど
費用はどれくらい?
油絵の具は単色で1本400円~900円くらいするので、1セット3,500円くらいのものを購入されることをオススメします。 色を混ぜて使用するので、少ない本数のセットでも大丈夫です。
筆も1本400円~1,500円はしますので、大・中・小と必要な本数だけを購入されると良いでしょう。
初心者用に、スターターキットみたいなものも出ているので、最初はそれを購入するのもオススメです。
キャンバスは4号サイズで1,500円くらいかかるので、立てかけるイーゼルも購入すると費用がかかってしまうので、テーブルなどに置いて描いても良いと思います。
油絵を描くコツ
最初から本格派を求めない
油絵は、芸術性やテクニックも高度ですが、最初からそのようなことができる人はいません。まずはイラストやキャラクターを模写、または複写して塗り絵のように塗っていきましょう。絵の具に慣れることもできますし、作品としても仕上がるので楽しめると思いますよ。
コテを活用しよう!
例えば波や雲など、重量や質感のある題材をコテを使って表現することから始めるのもオススメです。そうすることで、簡単に立体感を作り出せますし、コテの向きを考えることで全体の構成や描きたい絵をより明確に想像できるようになります。
あなただけの世界を描いてみましょう!
近くの公園に出かけて行って、その風景を描いてみるのも良いですね。 また、お気に入りの物を描いたり、家族の写真を見ながら描くのも、心が和んで良いかもしれません。
まずはパレットに絵の具を出して、テレピン油を油壷に流し入れて、筆に色を付けて描いてみましょう。そして、あなただけの世界を真っ白なキャンバスに描いてみましょう!
きっと感動的な瞬間が訪れますよ。
油絵の体験談
豊かな色彩に憧れて―油絵具の魅力
(茨城県 40代 女性 )
初めて『絵画』というものの存在を知ったのは小学校5年生の時でした。 宿題の調べものをしていた時に手に取った ...