オペラ

オペラ

「オペラ」と聞いても、ドレスを着た人が大きな口を開けて歌っている、というような漠然としたイメージしかないかもしれませんね。

オペラとは、歌うことを中心に物語が進んでいく総合芸術です。音楽、文学、美術など様々な芸術の要素で作られています。このように考えると、難しい、敷居が高いと感じてしまうので、ずっと上演され続けているミュージカルだと思ってみると良いかもしれません。

中には「ロメオとジュリエット」や「シンデレラ」のような、誰もが知る名作ストーリーがオペラ化されたものもあります。

ここでは、初めてでも楽しめるオペラの魅力をご紹介します。

オペラについて

オペラに行く方法

オペラの種類

オペラを大まかに分類すると以下のようになります。

  • 楽しい話(悪人を懲らしめたり騙されてやり返すなど。でも最後はハッピーエンド)
  • 悲しい話(最後に主人公が死ぬ、救いようのない結末など)
  • 真面目な話(神話、宗教など)

恋愛はどの話にも入っていることが多く、純愛・夫婦愛・浮気など、ありとあらゆる恋愛話が織り込まれています。 物語の時代背景は、昔から現代まで幅広くあります。外国の話ばかりではなく、日本の作曲家が作った日本のオペラも上演されています。

初心者に分かりやすいのは?

喜劇が好きか悲劇が好きかという好みもありますが、オススメは明るく楽しく笑って帰れる楽しい話です。舞台も華やかで、舞台セットを見ているだけで心弾むものが多くあります。

逆に、悲劇のヒロインに感情移入し、どうしようもない結末に涙して、物語の中にどっぷり浸るのもいいかもしれません。

オペラの魅力

生演奏ならではの一期一会の音楽

同じオペラの演目を観るにしても、その役を演じる歌手によってキャラクターの個性がが大きく変わってきます。毎回新鮮な感動を味わえるのは、生のステージならではの魅力です。

また、オペラの公演にはオーケストラの壮大な生演奏も必要不可欠。人間の奏でる美しい歌声に加えて、様々な楽器のハーモニーを聴くことができます。

プロの歌手陣の並外れた歌唱力に感動!

大きなステージを走り回ったり踊ったり、時に寝そべったり…しかし歌手たちはどんな状況下においても、数時間に及ぶワンステージをパワフルに歌い上げます。長いものでは5時間を超える大演目もあるんです!会場の張り詰めた雰囲気の中、全身全霊で歌い上げる歌手の姿にきっと感動することでしょう。

ミュージカルやポップスソングの歌手とは異なり、オペラ歌手はマイクを使わずに大きな会場に歌声を響き渡らせる必要があります。オペラ歌手にしかない鍛え上げられた歌声には、迫力や繊細さがあり、まさに圧巻です。

クラシックに詳しくなくてもオペラを楽しめる

モーツァルトやプッチーニなど、有名な作曲家たちの知られざる音楽へのこだわりや、時にイタズラ心がオペラの曲中にはたくさんちりばめられています。そんな隠れた面白さにふと気付けるのもオペラの魅力です。

さらに最近のオペラ公演では、来場時に観客一人ずつに解説パンフレットが配られる事も多く、「試しに行ってみようかな…」という気持ちで来場しても、十分に楽しめます。

オペラに行く方法

新国立劇場

演目の選び方

まずは、どんな公演が行われているのかチェックしましょう。近くの劇場、地域の中心にあるホールの公演情報などを調べてみるとよいと思います。あとは、タイトルを見てピンときたものや、ストーリーを読んで気に入ったものなど選んでみましょう。

注意していただきたいのは、「セミステージ」「現代演出」などの言葉です。

「セミステージ」なら、オーケストラが舞台の上にいて、衣装や舞台美術など視覚的要素が少ないかもしれません。 「現代演出」であれば、例えば宮廷の話のはずなのに現代の洋服で舞台セットも何もない、といったような、初心者には全く意図が伝わらない演出の可能性もあります。

どちらも分かっていればいいですが、想像と違っていたらガッカリしてしまいますよね。

公演を決めたら

できれば、行く前にストーリーをチェックしましょう。知らなくても分かりますが、事前に話の流れを把握している方が、上演中にたくさんのことに目を向けられて、数倍楽しめます。

余裕があれば、出演者についても調べてみるとおもしろくなるはずです。どんな歌手が歌っているのか、他のオペラにも出演しているのか、など見てみましょう。

最近は、SNSを活用している歌手も多いので、人柄を知るのも楽しくなると思います。

チケットの値段

チケット代は、公演によって大きく変わります。

海外オペラハウスの引っ越し公演や、有名な外国人オペラ歌手を招いての公演

値が張っても、世界のトップレベルのオペラを見たい人にオススメです。

日本のオペラカンパニーによる公演

大小様々なものがありますが、おすすめは大きいホールでの公演です。

日本人のオペラ歌手も海外でも活躍している時代なので、海外と比較しても全く引けを取りません。大きな公演であれば、音楽・演出・出演者など全てしっかりしていて、舞台もきちんとしています。

音楽大学などが主催する公演

学生が勉強と経験を積むための公演や、卒業生による公演などが開かれています。お値段はリーズナブルですが、まだ彼らは勉強の途中なので、プロとは違います。そこは若いエネルギーとフレッシュさでカバーされています。

最後に

オペラ最後に

オペラは、知れば知るほどおもしろくなっていきます。 作品ができた時代背景、経緯、作曲家など、バックグラウンドについて理解を深めるとより楽しめます。同じ作品の公演に何度行っても、その時の出演者、音楽、演出などが違うため、毎回新しい発見や驚きがあるものです。

しかし、このような楽しみ方ができるようになるまでには、回数を重ねる必要があるので、最初は難しいことは考えずに、美しい声や、生演奏、華やかな舞台などを楽しみましょう。

もし、実際に見に行ってしっくりこなかったら、そのオペラでは全体の雰囲気を楽しみましょう。おしゃれをして来ている人を観察してみたり、休憩時間にラウンジでアルコールを飲んで、ゆったりとした気分になってみたり。非日常の空間にいることを楽しむだけでも、オペラに行く価値はあると思いますよ。