コーヒー
毎朝の目覚めに一杯、仕事の休憩に一杯。私たちにとってあまりにも身近な存在であるコーヒーですが、実はとんでもなく奥深く、そして自由な世界が広がっていることをご存知でしょうか?ただの眠気覚ましとして飲むだけではもったいない!産地や淹れ方ひとつで、驚くほど味が変わるんです。
最近では「サードウェーブ」なんて言葉も定着し、豆本来の個性を楽しむスタイルがすっかり浸透しました。自分でハンドドリップできるようになると、いつものお家時間が極上のカフェタイムに早変わり!
知れば知るほど好きになる、そんな「コーヒー」の世界へあなたをご招待します。
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コーヒー

豆選びは世界旅行そのもの
コーヒーの面白さは、なんといっても豆の多様性にあります。ワインと同じように「テロワール(土壌や気候)」によって味がガラリと変わるんです。「コーヒーなんてどれも苦いだけでしょ?」と思っているなら、ぜひエチオピア産の豆を試してみてください。まるで紅茶やベリーのような華やかな香りと酸味に、きっと驚かされるはずです。
一方で、ブラジルやコロンビアといった南米の豆は、ナッツのような香ばしさやチョコレートのような甘みが特徴的。その日の気分に合わせて「今日はアフリカへ」「明日は南米へ」と、カップ一杯で世界旅行気分を味わえるのが、この趣味の醍醐味なんですよ。
焙煎が生み出す魔法
豆の産地と同じくらい味を左右するのが「焙煎(ロースト)」です。生の豆を火で炒る工程のことですが、この焼き加減で全く違う表情を見せてくれます。最近人気の「浅煎り」は、豆本来のフルーティーな酸味をダイレクトに感じられるのが魅力。ジュースのようにゴクゴク飲めちゃう軽やかさがあります。
逆に、昔ながらの喫茶店で出てくるような「深煎り」は、どっしりとした苦味とコク、そして甘い余韻が楽しめます。ミルクと合わせるなら深煎りがおすすめですね。自分の好みが「浅め」なのか「深め」なのかを知るだけでも、コーヒー選びが何倍も楽しくなりますよ。
抽出方法で変わる味わい
同じ豆、同じ焙煎度合いでも、「どうやって淹れるか」で味が変わるのがコーヒーの不思議なところ。最もポピュラーな「ハンドドリップ」は、お湯を注ぐスピードで味をコントロールできるのが楽しさの秘訣。スッキリさせたいなら早めに、濃厚にしたいならゆっくりと、自分好みに調整できるんです。
他にも、豆をお湯に浸してオイルごと味わう「フレンチプレス」や、空気圧で一気に抽出する「エアロプレス」など、抽出器具は数えきれないほどあります。理科の実験のようにいろいろな器具を試して、自分だけの「正解」を探すプロセスもまた、マニア心をくすぐるポイントなんです。
コーヒーの魅力

最高の癒やしとマインドフルネス
コーヒーを淹れる時間は、忙しい現代人にとって貴重な「瞑想タイム」になります。豆を挽いた瞬間に部屋中に広がる香ばしい香りには、脳をリラックスさせる効果があると言われているんです。お湯を沸かし、ゆっくりと円を描くように注ぐ数分間、ただひたすらコーヒーと向き合うことで、心が凪いでいくのを感じられます。
スマホの通知や仕事のプレッシャーから離れて、五感を研ぎ澄ますこのひととき。自分で淹れた一杯を飲むころには、驚くほど気分がリセットされているはずです。「コーヒーを飲む」という行為そのものより、「淹れる時間」にこそ最大の癒やしがあるのかもしれません。
探究心が止まらない実験の楽しさ
コーヒーは「料理」や「科学」に近い趣味でもあります。「昨日は少し酸っぱかったから、今日はお湯の温度を少し下げてみよう」「豆の挽き目を少し細かくしてみよう」といった具合に、パラメーターを調整して理想の味を追い求めるのがとにかく楽しいんです。
うまくいった時の「これだ!」という達成感は格別ですし、失敗しても「次はこうしてみよう」とポジティブに捉えられるのが良いところ。正解がないからこそ飽きが来ず、一生かけて楽しめる趣味になります。凝り性な人ほど、この底なし沼にハマってしまうこと間違いなしです。
暮らしを彩るおしゃれな相棒
コーヒー器具は機能的なだけでなく、デザインが美しいものが多いのも魅力です。木製のハンドルがついたケトルや、ガラス製の美しいサーバー、陶器のドリッパーなど、キッチンの棚に並べておくだけでインテリアになります。
お気に入りのマグカップや道具に囲まれて過ごす休日の朝は、それだけでQOL(生活の質)が爆上がりします。「素敵な道具を使いたいからコーヒーを淹れる」、そんな不純な動機から始めたって全然OK。形から入ることも、趣味を長く続けるための立派な秘訣なんですよ。
コーヒーを淹れてみよう

まずは基本の「3点セット」から
「コーヒーを始めるには高い機械が必要?」なんて心配はいりません。最低限必要なのは「ドリッパー」「ペーパーフィルター」「サーバー(またはマグカップ)」の3つだけ。最初はスーパーや100円ショップで手に入るプラスチック製のもので十分です。これなら千円でお釣りがくるくらいで始められます。
もし「最初から少し良いものを」と思うなら、世界中で愛されている定番ブランドのものを買っておくと間違いありません。道具が揃うとモチベーションも上がりますし、長く愛用できますよ。
- 初心者は定番の「HARIO V60」や「カリタ 102」をチェック
- 100円ショップのドリッパーでも美味しく淹れられる
- 形から入りたいなら、注ぎやすい「細口のケトル」もあると便利
豆は専門店で「相談」して買おう
道具が揃ったら、主役の「コーヒー豆」を手に入れましょう。スーパーの豆も手軽ですが、せっかくなら「自家焙煎」の看板があるコーヒーショップへ行ってみるのがおすすめ。鮮度が全く違いますし、何よりプロに相談できるのが最大のメリットです。
「酸味が少なくて飲みやすいのがいい」「カフェオレにしたい」など、好みを伝えれば店員さんがぴったりの豆を選んでくれます。100g(約6〜7杯分)から買えるお店が多いので、いろいろな種類を少しずつ試して、自分の好みを探ってみてください。
- 費用の目安は100gで700円〜1500円くらい
- 豆を買うときは「ペーパードリップ用に挽いてください」と伝えればOK
- 鮮度が命なので、1ヶ月で飲みきれる量を買うのがコツ
動画を見ながら「マネ」してみよう
いざ淹れるとなると緊張するかもしれませんが、今はYouTubeに素晴らしい先生がたくさんいます。「コーヒー ハンドドリップ 淹れ方」で検索すれば、プロのバリスタが手元を映しながら丁寧に解説してくれている動画が見つかります。
最初は動画を見ながら、見よう見まねで淹れてみましょう。お湯の温度や注ぐスピードなど、ちょっとしたコツを真似するだけで、お店のような味に近づけます。週末に開催されているカフェのドリップワークショップに参加してみるのも、上達への近道ですよ。
- YouTubeで人気バリスタのチャンネルを登録する
- お湯の温度は90度くらいが失敗しにくい
- 難しく考えすぎず、まずは香りを楽しみながら淹れることが一番!
まとめ
自分で淹れたコーヒーがあるだけで、なんでもない日常が少しだけ特別に感じられます。部屋に広がる豊かな香り、自分好みに調整できた時の喜び、そしてお気に入りの道具を愛でる時間。そのすべてが、あなたの生活に心地よいリズムを作ってくれるはずです。
最初は簡単な道具からで構いません。今度の休日は、お気に入りのパンやスイーツを用意して、自分だけのための「おうちカフェ」を開店してみませんか?さあ、お湯を沸かして、新しい楽しみを抽出しましょう!