インド舞踊

インド舞踊

子供のころ、胸の前で手を合わせて首だけを左右に動して遊んだことはありませんか? その動作は、おそらくインド舞踊がもとになったものです。

インド舞踊というと、首や片方の眉だけを動かしたり、片足立ちでポーズをとったり、ちょっとアクロバティックなイメージがありますね。その不思議な動きは、ヨガに通じているともいわれます。

ヨガのように心身を健やかに保ちながら、踊る楽しさも味わえるインド舞踊。その魅力をご紹介しますね。

インド舞踊といってもいろいろ

バラタナティアム

インドには多様な民族が住んでいて、舞踊にもさまざまな種類があります。日本で目にする機会が多く、習うこともできるものを、いくつか挙げてみましょう。

カタック(Kathak)

ムガール帝国の宮廷舞踊として発展した踊り。脚にたくさんの鈴をつけて床を踏み鳴らしたり回ったりするのが特徴で、フラメンコのルーツともいわれています。打楽器とのリズムの掛け合いもカタックの醍醐味のひとつ。リズムをとるのが好きな人におすすめです。

オリッシー(Odissi)

東インド、オリッサ州の古典舞踊。オディッシーともいいます。 足のつま先を180度に開き、腰を落としてステップを踏みながら、ウェーブを描くようになめらかな動きをします。優雅に踊りたい人におすすめです。

バラタナティアム(Bharatnatyam)

南インドの寺院で踊られていたのが始まりです。インド舞踊のなかでは、日本で一番、習っている人が多いかもしれません。 オリッシーに少し似ていますが、こちらはきびきびと直線的で、横ノリと縦ノリのような違いがあります。全身で踊ることを満喫したい人におすすめです。

インド舞踊の魅力

インド舞踊

インド音楽で癒される

踊りを支えるインド音楽は、笛、弦楽器、太鼓などに、歌が入ります。音が緩やかにつながった流れるような音階で、拍子は主に16拍子。他にも8拍子、10拍子、14拍子などがよく使われます。

少し不思議な音楽ですが、聞いていると心が落ち着き、身体もリラックスします。音楽に身をゆだねて気持ち良く体を動かすことができますよ。

表情や佇まいが美しくなる

インド舞踊をしている人は、特別美男美女なわけではないのに、なぜか美しく見える人が多いんです。 決めのポーズや動きを練習しているうちに、普段の動きも洗練されるんですね。

また、ヨガのようなポーズをとったり旋回したりすることで体幹が鍛えられ、姿勢がよくなります。顔の筋肉をばらばらに動かすことで顔が引き締まり、表情も豊かになります。

自然に美しい立ち居振る舞いができるようになったら素敵ですね!

エキゾチックな衣装が着られる

衣装はそれぞれの踊りに合わせて動きやすく改良されていますが、もとはインドの民族衣装です。インドならではの色やデザインを堪能しましょう。

インドらしく目や眉を強調したメイク、額の飾りや腕輪などのアクセサリーも欠かせません。身をもって異文化に触れることは、新しい自分を発見するきっかけにもなりますよ。

興味を持ったら

インド舞踊

動画で観る

YouTubeなどの動画を検索して観てみましょう。英語表記で検索すれば本場の踊りを観ることができます。踊りを見比べて、それぞれの違いを確かめてみましょう。

公演を観に行く

インドで本場の踊りを習得したダンサーが、日本国内にもたくさんいます。実際の舞台を観て、細やかな動きや迫力をじかに感じてみましょう。

公演情報は、インド料理店やライブハウスなどにチラシがおいてありますから、参考にしてくださいね。 小さな会場では、公演後に出演者と直接話せることが多々あります。感想を伝えたり、踊りについて質問したりできますよ。

自分で踊りたいと思ったら

教室で習う

教室情報も、インド料理店やライブハウス、ネット検索などで知ることができます。先生はたいていダンサーとして活躍しているので、舞台を観て気に入った人に習うのも良いでしょう。先生によって教え方が違いますから、見学や一日体験で雰囲気をつかんでください。発表会を観に行くのも良いですね。

レッスン料は、週1回のレッスンで月1万円台のところが多いようです。 スポーツクラブやカルチャーセンターでも教室を開催していることがありますので、チェックしてみてくださいね。

発表会で踊る

どこの教室でも生徒の発表会があります。何か月も前から準備して舞台を完成させる達成感、皆で踊る一体感を味わいましょう。衣装やメイクも楽しめますよ。

インドへ行く

さらに興味がでてきたら、思い切ってインドに行ってしまいましょう。踊りがはぐくまれた土地の気候や食べ物、人々に触れることで、自分の踊りにも変化が生まれることでしょう。教室によっては現地の先生を紹介してくれることもありますから、相談してみると良いですよ。

インド舞踊は一生もの

インド舞踊

踊りが踊れるということは、体ひとつで表現できるということ。 嬉しいことがあったとき、腹の立つとき、ステップを踏んでみてください。嬉しさを増し、腹立ちを紛らわすのに役立つことでしょう。

インド舞踊を楽しみながら、自信をもって、ハリのある人生を謳歌してくださいね。