和太鼓
ドンドンドン カラカッカ ドドンドドン!どこからともなく聞こえてくる祭ばやしに、なんだか懐かしい故郷を感じたり、身体が自然と手拍子を打ち始めます。きっと、日本の血が騒ぐのですね。
日本全国で季節を問わず、数々のお祭りや盆踊りが催されていますが、そこに欠かせないもの、それは「音楽」です。 中でも、日本の音楽に無くてはならないのが、遠くまで良く響く軽快なリズムの「和太鼓」の存在ではないでしょうか。
その和太鼓の世界を、少しだけ覗いてみませんか?
和太鼓の成り立ち
「和太鼓」と一言で言っても、様々な種類の太鼓やたたき方、派生した流派など、色々な顔を持っています。
古くから、日本全国で生まれたそれぞれの和太鼓文化。その多くは、地域住民たちが、親から子へ、子からさらにその子へと、地域のならわしとして伝えてきたものが和太鼓のルーツです。
最近では、「鼓童」「TAO」「鬼太鼓座」といったプロフェッショナルの演奏集団も登場し、和太鼓人気がますます高まりつつあります。
和太鼓の魅力
ゴスペルやコーラスと同じ、みんなで楽しむ 和太鼓
和太鼓を「音楽」の一ジャンルとして捉えると、その醍醐味は「仲間と奏でる音楽」という点にあります。
ゴスペルやコーラスに触れたことのある人は、技術的には1人では不安だとしても、多くの仲間と一緒なら驚くほど自分をさらけ出せたり、思っている以上に大きな声を出せたり、ということを感じたことがあるのではないでしょうか?
和太鼓も同じなんです。難しそうに聞こえる演奏でも、実はそれぞれのパートが、単純なリズムを打ち鳴らし、パート同士の組み合わせや強弱によって、「音楽としての和太鼓演奏」を成立させるのです。
地域の文化や触れ合い、社会貢献としての和太鼓
全国各地、地域によって叩く太鼓の種類が違ったり、演奏する曲目や曲調、シチュエーションは大きく異なります。このようにバラエティに富んでいるのは、特にその地域に生き、和太鼓を地域の伝統文化や芸能として残してきた人々の力が大きいのです。
「子供の頃に和太鼓をやったことがある!」という方も多いのではないでしょうか?子供会や町内会で、その地域の大人たちが、半ば強制的に芸を仕込んでくれたかもしれません。あの時まいてもらった興味の種、今こそ花を咲かせる瞬間なのかもしれませんね。
今度は、あなたが次の世代に地域の文化を伝えていく。時代から時代へ、人から人へつながっていく和太鼓に関わることで、あなたも大きな社会貢献ができるのです。
ジムでトレーニングする感覚で、エクササイズとしての 和太鼓
こうしてみると、和太鼓って故郷でやる趣味でしょ?と思われるかもしれませんね。しかし最近では、都心に暮らす人の中にも、和太鼓ブームが来ているんですよ!
ボクシングの形で身体を鍛えるボクササイズにも似ていますが、太鼓を叩くことで身体を鍛える、太鼓ビクスというものがあります。 プロフェッショナルな太鼓集団や、太鼓の上手な演奏家を見ていると、ただ太鼓を叩いているわけではありませんよね。和太鼓には、魅せる叩き方があります。
このような太鼓の「形」に注目して生まれた太鼓ビクスは、太鼓を叩くときの腕の振り方や、身体の軸の落とし方などの、様々な筋肉の動きを意識しながら演奏することにより、大きなエクササイズ効果を生み出しています。
和太鼓をはじめよう
和太鼓でストレス発散!
和太鼓から飛び出す音は、アコースティック楽器の中でも一番大きいです。上手にできなくても、ひとたびバチを振り下ろせば、大音量の響きを身体全体で感じられることでしょう。
多くの場合、和太鼓は大人数で叩くことになるので、その音量も響きも迫力も倍増し、これまでに感じたことのない高揚感が得られますよ!
仲間と息を合わせる時に使う、「ハッ」「ソレソレソレソレ」「イーヤッ」などといった掛け声も、カラオケで10曲歌うより、ストレス発散効果があるようです。
家で練習できないから無理かも・・・
和太鼓は大きな音の出る楽器なので、自宅などでの練習環境が気になるところ。でも大丈夫。和太鼓の自主練習は、実際に和太鼓を叩くことではありません。口唱歌といって、叩き方を口ずさむこと、これが自主練習の基本です。
「ドンドコドンドン」とか、「テケテケテッテドドドン」のように、先生が口ずさんで教えてくれた言葉のリズムを、自宅でも練習。あとは再び道場で実際の太鼓に触れるのが基本です。実践よりも、イメージトレーニングが大切なんですね。
まとめ
和の習い事をしてみたい!新しい仲間を作りたい!身体を鍛えたい!などなど、新しい趣味をお探しの方に、和太鼓へのチャレンジをオススメします。
聞いただけで身体が踊りだす日本ならではの和太鼓のリズムは、あなたの日常生活まで明るく楽しいものにしてくれるでしょう。 実際にはじめてみると、ストレス発散になったり、社会貢献につながったり、ダイエット効果があったりと、様々なメリットがあることに気づきますよ。
さあ、あなたも和太鼓を早速はじめてみませんか?