短歌
俵万智さんの『サラダ記念日』という短歌集がベストセラーとなり、社会現象にまでなったのはもう何十年も前。
『短歌って決まりごとが多くて難しそう』というイメージを覆した短歌集でした。
ところで、短歌のイメージって何でしょう?確か言葉の数に決まりがあって・・・あれ?季語は入れるんだっけ?俳句とはどう違うの?
多くの人のイメージはこんな感じでしょうか。でも、決まり事を知ると、『短歌ってこんなに自由で良いの?』と驚かれると思いますよ。
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短歌ってどんなもの?
短歌の決まりって何だっけ?
短歌の言葉数は『五・七・五・七・七』
言葉数が決まっているから難しそう?いえいえ、逆に言葉数が決まっているから書きやすいんですよ。
これが『何文字でもいいから好きに書いてごらん』といわれたら、逆に困ってしまいませんか? そして、あまり大きな声では言えませんが、ちょっとくらい言葉が足りなかったり多かったりしても別にかまわないんです。
季語・・・つまり季節を表現する言葉ですね。これも『入れても入れなくても大丈夫』という自由さなんです。
短歌って人気なの?
興味のない人には、短歌をやってる人ってどれくらいいるの?と思うかもしれませんね。 でも多くの新聞には文芸欄があり、読者から短歌を募集するコーナーがあるものです。 また、観光地では短歌ポスト(備え付けの紙に短歌を書いて気軽に投稿するというものです)を設置しているところも多くみられます。
マニアックで知らない方も多いかと思いますが、短歌の専門雑誌も出ています。つまり、意外と短歌人口は多いという事です。
短歌の魅力って何?
リズムの心地良さ
あの『五・七・五・七・七』のリズムは声に出した時にとても気持ちよく響いてくるものです。
もう1つの理由は、表現のしやすさかと思います。 普段の生活の中で、ふと『心が動く』のを感じる事はないですか?花がキレイとか、ペットがカワイイでもいいですし、好きな人にドキドキしたなんていうものでもいいんです。
そんな小さな感動を気軽に形にできる。それが短歌の魅力のヒミツと言えます。
日々の生活が新鮮に見える
とはいえ、今まであまり文芸に興味の無かった人にとっては、短歌なんて書いて何か良い事あるの?と思ってしまうかもしれませんね。 でも、短歌を趣味にすると、日々の生活がとても新鮮なものに見えてくるんです。
それは、自分の心の動きに敏感になるから。先ほどの『心が動く』瞬間を、見逃さずにとらえるクセが付いてきます。 それは、毎日の生活を丁寧に生きるという事につながります。
『短歌のお題になるもの何かないかな』と意識していると、季節の移り変わりの微妙な美しさや、日常の人間関係での自分の反省点など様々な気づきに出会えます。
単に短歌を作るというだけでなく、平凡な毎日を大切なものに思える・・・そのことが、短歌を趣味にする最大のメリットだと思います。
文章力が鍛えられる
普段から自分の心の動きをとらえる訓練をすることになります。 そのため、普段の人間関係でも自分の気持ちを相手に伝えるのがうまくなりますよ。
また、文章を書くことが苦にならなくなります。最近はネット社会が進み、ウェブライターの需要が増えてきました。 短歌で鍛えた語彙力で良い文章を書けば収入にもつながります。また、学生さんなら、国語の成績アップにもつながりますよね。
短歌のはじめ方
どこで学べばいいの?
カルチャースクールや通信講座もありますが、超初心者にオススメなのが図書館の児童書コーナーです。 子供向けの短歌の本が必ず置いてあり、歴史上の名作短歌がマンガ付きで分かりやすく解説されています。
上達のコツは、良い作品をたくさん読む事ですし、児童向けの本なら親しみやすいので最適です。 出来るだけ多くの本を読む事をオススメします。図書館の本なら、初期費用ゼロですしね。
慣れてきたら、仲間を探してみよう!
先ほどお話ししたように、初期費用はゼロです。紙も、専用のノートを用意しても良いかもしれませんが、チラシの裏でも十分でしょう。
大切なのは、『お題を自分で探す心』なんです。 慣れてきたら、新聞や雑誌に投稿する楽しみも生まれます。
また、一番にお勧めなのが仲間を集めて短歌の会を作る事です。 お互いの作品の感想を話し合ったり、パソコンで打った原稿をコピーして製本するのも良い記念です。 日々を丁寧に生きる、日々の想いを言葉にするという事から広がり、素敵な仲間に出会えるかもしれませんよ。
まとめ
いかがでしたか?心が動いた時に、それを表現したいという思いは人間特有のものです。そして表現するという事は、実は心の成長を促す事でもあります。
とはいえ、あまり難しく考えずに、まずは言葉をリズムに乗せる事を楽しんでくださいね。