オカヤドカリ飼育
ヤドカリというとみなさんは、どんなヤドカリを想像しますか?海の中にいるヤドカリ?砂浜の上にいるオカヤドカリ?
オカヤドカリは、陸に生息しているヤドカリのなんです。そして、実はこのオカヤドカリ、国の天然記念物に指定されているんです!家の中に天然記念物が住んでいるなんてなんとも素敵な感じがしませんか?自分の家である貝殻を背負って歩く姿はとてもかわいいですよね。
それでは、オカヤドカリの飼育方法について詳しくご紹介していきますね!
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オカヤドカリってどんなヤドカリ?
オカヤドカリは、小笠原諸島や沖縄など温かい地域で生息しています。本州にほとんど生息していないため、その数の貴重さから昭和45年に天然記念物に指定されました。
体長は、2~7センチ程度。寿命は、室内飼育では~8年、自然界では20年~30年あると言われています。エビやカニと同じ甲殻類で、脱皮を繰り返しながら大きくなります。貝殻は借り物なので、その都度自分の体にあった大きさの貝を探し選んで背中に背負っています。大きいオカヤドカリだとサザエの貝殻に入っています。
オカヤドカリ魅力
天然記念物である
日本に生息するすべてのオカヤドカリは、飼育が認められている天然記念物に指定されています。そんな天然記念物を自宅で飼育できる経験はとっても貴重です!大事に大事に育てましょう。
もちろん天然記念物なので、勝手にオカヤドカリの生息地域である沖縄県や小笠原諸島に観光ついでに、持ち帰ることはしないようにしましょうね。
癒される
オカヤドカリは、猫や犬のようにふわふわした手触りはありませんが、貝殻の隙間から小さな目をチラチラと覗かせながら動き回る姿を見ると、とっても癒されます。
行動が予測不可能で、突然木登りを始めたかと思ったら、じっと動かなくなったり、砂の中に潜ったり、水飲み場で水浴びをしていたり、他のオカヤドカリ同士で触角を合わせ合いながら会話をしているようにも見えます。そして、前日とは、違う貝殻を突然背負っていたりします。
それに、こんなに小さい個体ではあるのに、オカヤドカリの性格がそれぞれ違っているんです!臆病者だったり、木登り大好きだったり、宿替えを何度もしていたりと、オカヤドカリは、見ていてとっても飽きない生き物です。
静かで臭いがない
犬や猫をペットとして飼うとなると鳴き声などが気になりますよね?オカヤドカリは時々水槽の中を動き回る時に壁にぶつかるコツンコツンという音が聞こえてくるだけなので、とっても静かです。マンションなど隣同士の騒音が気になる方にはオススメのペットです。また、オカヤドカリは、糞の量も少ないのでほとんど臭いというものがしません。
オカヤドカリを飼育しよう
オカヤドカリを手に入れよう!
ペットショップコーナーや、ネットの通信販売で自分好みのオカヤドカリを手に入れることができます。オカヤドカリの肌の色も少しずつ違っていたり、大きさも違っていたりして、見比べながら購入するのが良いでしょう。
また、小さければ小さいほど、大きくなるにつれてお宿の貝殻を交換する頻度が多いので、宿替えを見るのを楽しみたい方は小さめのオカヤドカリからはじめるのがオススメです。
必要な道具は?
水槽
できれば大き目のプラスチックかガラスの水槽を購入しましょう。水槽サイズ20×20であれば、2.5㎝くらいのオカヤドカリは5匹くらい一緒に入れることができます。蓋がないと逃げてしまう可能性があるので、必ず蓋つきの物を準備しましょう。
敷き砂
オカヤドカリは脱皮をする時は砂の中で行います。サンゴ砂をオカヤドカリが潜れる量にして敷き詰めます。砂は1か月に1回水洗いして、天日干しすると衛生的です。
水
水道水は直接あげないようにしましょう。オカヤドカリにとって有毒なカルキが入っています。できればカルキ抜きをした無害のお水をあげましょう。ペットショップに行けば専用の水飲み場が売ってありますが、ハマグリの貝殻を水飲み場として使っても良いですね。
餌
オカヤドカリは雑食なので、何でも食べます。野菜、煮干し、果物、ポップコーンなどで、何を好んで食べるのか観察しながらあげると楽しいです。ヤドカリ専用の餌も販売されています。
隠れ場所
オカヤドカリは、とっても臆病者なので、隠れ場所を用意しましょう。ペットショップに行くとヤドカリ用の隠れ場所用のココナッツの殻などが販売されています。
お宿替え用の貝殻
オカヤドカリは大きさに合わせて貝殻を替えます。オカヤドカリが喧嘩にならないように、また選びやすいように数を考えながら入れておきましょう。
ヒーター
オカヤドカリは、もともと南国育ちなので、寒さにとても弱いです。10度以下では死んでしまうこともあります。できれば20度前後の環境を作ってあげましょう。「ピタリ適温」という薄いヒーターが便利で、水槽の横に着けてあげると、気温が低い時などはヒーターの前にじっとしています。
木登り用の木など
オカヤドカリは、木登りが大好き!市販のヤドカリ専用のジャングルジムのようなものもありますが、私は海岸で拾った流木や山で拾った松ぼっくりなどを入れています。そのまま入れると雑菌があるかもしれないので、野外で天日干しをしっかりしましょう。ペットショップにはオカヤドカリ専用のジャングルジムのような物も販売されています。
まとめ
オカヤドカリを育てるには、気温の調整が一番大切です。それさえ気を付ければ、基本的に餌や水の量も少なくて済みますし、とっても飼いやすいと思います。大切に育てれば寿命もとっても長いです。
この機会に天然記念物のオカヤドカリを飼育してみませんか?