昆虫飼育

昆虫飼育

昆虫はなんといってもカッコイイ!昆虫の魅力は、これに尽きるのではないでしょうか。

カブトムシもクワガタも、子どもの頃から憧れる、理由抜きのかっこよさがあります。 そんな虫たちに魅せられて、採ってきて飼っていたという方も多いのではないでしょうか?

また、戦隊ものや仮面ライダーといったヒーローものも昆虫の形から作られていたりと、 特に男の子は必ず通る道と言っていい程の人気のキャラクター。

そんな、世代を超えて愛される昆虫飼育をご紹介します。

人気の昆虫たち

オオクワガタ

カブトムシ

一口にカブトムシと言っても、カブトムシに分類される虫は世界中にたくさんいるんです。 体長と同じくらいの長さの角を持つ ヘラクレスオオカブト や5本の角を持つ タイゴホンツノカブト など、とても珍しいですね。

ですが、すぐ始めたいなら、夏に街灯に群がる 日本産カブトムシ が一番。 見かけたら捕まえて、道具があればすぐ飼うことができます。

畑の多いところでは幼虫もたくさんいますが、はっきりカブトムシの幼虫と見極める必要があります。 そこで、成虫を飼うのが一番カンタンな方法です。

背中に傷の少ない個体を捕まえると、ケガがなく長生きしてくれますよ。

クワガタ

クワガタは国内に何種類もいますが、 コクワガタ が一番捕まえやすく飼いやすいでしょう。 コクワガタは昼間でも路上を歩いていたり洗濯物にくっついていたりして、環境にも比較的慣れていて分布が広い種類です。

地域によって異なりますが、 ミヤマクワガタ は気温の低い標高の山にしかいないので捕獲は難しく、捕まえても飼育する場所や気温に気を付けないと死んでしまう可能性も高いので気を使います。

オオクワガタノコギリクワガタ は、近年では数が減っているとされあまり見られなくなりましたが、山に近い道路の街灯では見かけることができます。 地域によって大きさやノコギリ型のツノの形が違うことから、マニアの間では形を見ただけでどこで育った個体か分かるそうです。

スズムシ

カブトムシやクワガタが不動の人気ですが、日本古来の昆虫である スズムシ も人気です。

鳴く虫は風情があり、子どもより大人の方に人気が高いようです。 エサも野菜類で良く、スズムシは専用のエサや飼育用品が販売されていますので、肉食のカマキリ等よりは飼いやすい種類でしょう。

小鳥を入れるような目の細かいかごに入れて軒先や窓に吊るしておくと、雰囲気が出るのでオススメですよ!

昆虫飼育の魅力

カブトムシの羽化

自然の動きを手元で観察できる

特殊な種類ではない限り、自然にあるもので飼育できます。比較的カンタンに飼育の環境を作ることができるでしょう。

木を入れれば登ってくれますし、オス同士が出会えば争う様子も観察することができます。 自然下にいる時と同じ動きをしてくれるので、森の環境をそのまま切り取ったように手元に置いて見ることができます。

人に懐くことがない分、自然な動きが見られるのが面白いところです。

ツノの長さ、背中の色・・・それぞれに個性がある

同じ親から生まれた卵であっても、どんな大きさでどんなツノの形でどんな色で出てくるのか分からない。 それがカブトムシやクワガタの個性なのです。

大きな個体はケンカに強いので人気がありますが、自然下では小さな個体も一生懸命生きています。 そのどれもが違い、生き物であるため同じ個体は絶対にいません。

たくさんいる中でじっくり選びたくなる、ついついたくさん集めてしまいたくなる、そんな魅力があります。

繁殖させれば何代も飼育できる

日本で採れるカブトムシやクワガタは繁殖も比較的簡単であることから、何代にも渡って飼育している人もいます。

まずオスとメスを捕まえ、時期が来たら卵を産ませます。 何匹かかえったらかえったら、その中からお気に入りの数匹を残して、その結婚相手をまた捕まえてきます。

そうして何代にも渡って飼い、家系図を書くこともできます。 家系図を書くには名前も必要ですから、思いがけず名前を考える楽しみも出てきますよ。

はじめ方<気軽にはじめられる飼育方法>

カブトムシ・クワガタ飼育に使う物

基本的には共通です。昆虫を入れるケース、床材として敷く土(マット)、転倒防止用ののぼり木や小枝や枯れ葉、エサの昆虫ゼリー、霧吹きです。自然を再現するようにレイアウトします。

ですが、本当に自然下のものを使うと寄生虫や細菌が混ざってしまうので、購入したものの方が安心です。 マットをケースの中に敷き、霧吹きで湿らせましょう。

小枝や木を配置し、どこで逆さまになっても足が引っ掛かり起き上がれるように置くのがポイントです。

餌としてはゼリーがベスト。実は、野菜や果物は昆虫が死ぬ原因とされているからです。

これで飼育準備は完了です。 やはり高価な道具のほうが質は良いですが、だいたい2,000円前後で揃います。

ケンカをしないようケース1個に1匹が理想ですが、メスは複数で飼っても大丈夫です。

スズムシ飼育に使うもの

カブトムシ同様、飼育ケースとスズムシ用の飼育マット、専用のエサ、隠れるための炭や流木を配置します。 スズムシは暗い所を好むので、割れた素焼きの植木鉢を伏せて置いても良いでしょう。 特に黒いものに安心するので、スズムシ用の炭はペットショップで手に入れたいアイテムです。

餌は専用の物の他、ナスやキュウリも食べます。腐らないようにマットを深めに敷いたら串に刺してマットに立てて置いておきます。

湿度も必要なので、スズムシにかからないよう霧吹きでスプレーします。 静かなところで飼うと『リーンリーン』んと美しい声を聴かせてくれます。

まとめ

スズムシ

ホタルやスズムシの飼育は、庶民の季節の楽しみ方のひとつとして江戸時代に広まりました。 それは夏から秋の風物詩として風情があり、老若男女問わず愛されてきました。

普段隠れている小さな虫たちが、ひと夏の間、ちょっと特別な存在になるのも、案外悪くありませんよ。